古代中国では、太陽太陰暦と呼ばれる古い暦の考え方を使って、十二支と十干を組み合わせた六十干支を、方位や時刻の仕組みとして生活の中に取り入れていました。
干支を年、日、時にそれぞれ当てはめて、その時の運勢や特徴を読んでいたと言われています。この風習が日本に伝わり、文化の中に独特な形で残っています。
寅の日は12日に1度巡って来る縁起の良い日です。
この記事では金運アップの日としても知られている寅の日について、詳しくお伝えしていきます。
その他、寅の日にやるといいことや、やらない方がいいことについてもご紹介していきます。
古来から伝わる暦の考え方を毎日の生活に取り入れて、生活に活力と楽しさを与えてみてはいかがでしょうか。
縁起が良いとされるものに心の向きを合わせてみることで、思わぬ幸運が舞い込むかもしれません。
◆この記事の監修者
開運アドバイザー
九星気学風水アドバイザー
赤はね さい子先生
インテリアコーディネーターとしてお客様と接する中で、風水に関する質問を多く受けたことから、九星気学・風水インテリア・陰陽五行・コーチングを習得。現在、風水セラピスト、開運アドバイザー等として活動。
SNS:Instagram ・ Ameba blog
所有資格
・インテリアコーディネーター
・風水セラピスト(JAAMP)
・住宅鑑定風水インストラクター(JIA)
・ライフオーガナイザー1級
・ハウスキーピング協会・ルームスタイリストプロ認定講師
寅の日とはどんな日なの?
よく知られているように、日本には「年」を十二支で表す習慣がありますが、江戸時代までは十二支を「日」にも当てはめていました。そのため、12日に1度ずつ同じ干支の日が巡ってきます。
このように寅の日も12日に一度巡ってきますが、金運が高まると言われることから注目されるようになりました。
昔の言い伝えによると、黄金色の毛並みを持つトラは金運を象徴する、また、トラは千里の道のりを巡り、帰ってくることができるとされていました。
そのため、「寅の日は金運が高まる」「寅の日にお金を使っても、出て行ったお金が帰ってくる」「旅行に行っても無事に帰ることができる」と言われるようになったのです。
寅の日の意味・由来は?
トラは毘沙門天にも関連しています。
毘沙門天とは、インドから伝わって武神であり、邪気を払い、金運や福徳を与える財福の神とも言われています。その毘沙門天の遣いとして、トラは千里を走るとされているのです。
そのため、毘沙門天で有名なお寺には必ずと言っていいほど、トラも一緒に祀られています。
また、聖徳太子が毘沙門天から財宝を賜った時が、寅の年、寅の日、寅の時だったとも言い伝えられており、寅の日にものごとを行うと毘沙門天のご利益が頂けると考えられるようになりました。
毘沙門天の縁日は、寅の日に行われ、人々の願い事が叶う縁起の良い日として広く知られています。
2022年は寅年でしたが、寅の年・寅の日・寅の時がそろうタイミングは12年に1度の最強の幸運日と言われています。
次回は12年後ですが、毎年の年始にやってくる初寅の日も大変パワーが強いので、毘沙門天にお参りしてみるのもおすすめです。
2024年の寅の日はいつ?
2024年の寅の日をご紹介します。凶日といわれる不成就日を除いた2024年の寅の日は、以下の通りです。
特に2024年の寅の日で一粒万倍日、天赦日と重なっている春分の日の3月15日は、最強の幸運日です。
1月 | 3日、15日、27日 |
2月 | 8日 |
3月 | 3日、15日 |
4月 | 8日、20日 |
5月 | 2日、14日、26日 |
6月 | 7日、19日 |
7月 | 1日、13日、25日 |
8月 | 18日 |
9月 | 11日、23日 |
10月 | 5日、17日、29日 |
11月 | 10日、22日 |
12月 | 4日、16日、28日 |
寅の日にやった方がいいこと
寅の日は、毘沙門天の力添えによって願いが叶う日とされているため、ものごとを新しく始める日にすると良いでしょう。
前述でもご紹介しましたが、毘沙門天の縁日である寅の日に毘沙門天を祀る仏閣にお参りすることはとても良いとされています。
このお参りのことを「寅の日詣で」ともいい、毘沙門天の大きなパワーを頂くことで、願いがよく叶うと言われているのです。
寅の日を新たな事はじめの日とするとともに、寅の日詣でをして、気持ちの良いスタートを切ってみてはいかがでしょうか。
ここからは、毘沙門天のパワーを得られる寅の日にやった方がいいと言われていることについて詳しくご紹介します。
1.財布の新調
昔から寅の日に財布を新調すると金運が上がると言われています。
寅の日に財布を新調することで使ったお金が戻ってくる、トラがお金を連れ帰る、と考えられているため、寅の日に財布を購入したり、使い初めにすると良いと言われているのです。
また、風水の考え方によると、財布の新調自体が縁起の良いことだと言われています。
「お金は天下のまわりもの」と言われますが、古いお財布は、使っているうちに色々な人のアカなどが巡り汚れも付き、約3年で金運も下がるとも。
ですので、定期的なお財布の新調がすすめられているのです。
このような風水の考え方からも、寅の日に財布を新調してみることで、さらなる幸運につながることが期待できるでしょう。
2.開業、開店
開業や開店といった事業における始まりの日を寅の日にするのも、とても縁起が良いとされています。
実際に、寅の日に開業・開店する以外にも開業や開店に関する契約をしたり、会社やお店の口座開設の日にするにも絶好の日と言われています。
ものごとを始めると大きくなって返ってくるため、開業や開店など、事業にまつわるものごとや投資に関することなどの、全てにおいて良しとされるのです。
最強のパワーを持つトラの勢いと、商売繁盛のご利益のある毘沙門天のご利益が合わさった寅の日に事業に関するものごとを始めてみると、ますますの発展が望めるのではないでしょうか。
3.宝くじの購入
一粒万倍日や大安なども、宝くじの購入に縁起が良いとされる日ですが、出て行ったお金が大きくなって返ってくるとされる寅の日も、同じく宝くじの購入に向いている日です。
実際に、宝くじ売り場などでも寅の日の縁起の良さをアピールするカレンダーやのぼり旗を置いているお店もあるようです。
さらに寅の日と一粒万倍日や大安が重なった日に宝くじを購入してみるのも、さらなる金運に恵まれることが期待できそうです。
滅多にない最強の吉日に運試しをしてみるのも良いですね。
4.旅行
旅行に行くなら無事に帰って来られる縁起の良い日にちを選びたいものですね。寅の日は旅行にも良いとされる日です。
毘沙門天の遣いとして、トラは一晩のうちに千里巡って帰ってくると言われるように、寅の日に旅行をすると無事に帰ることができると言われています。
なかなか出かけられない日々が続いていた方も、縁起の良い日に旅立ちを考えてみるのも良いのではないでしょうか。旅の安全を願って、気軽に出かけ旅行から、卒業旅行や新婚旅行まで、さまざまな旅立ちの日を寅の日にしてみるのもおすすめです。
5.引っ越し
引っ越しをすると、運気が変わる大きな変化になるとも言われています。方位術などでは、引っ越しする時期や方向が、幸運や不運の始まりにつながるとも言われています。
方位術の考え方に限らなくても、環境が大きく変わる引っ越しの影響は大きいため、慎重に行ったほうがいいと考えるのは一般的な考え方とも言えるでしょう。
ものごとを始めるのに良い寅の日に新しい場所に引っ越すと、何事もうまくいくと考えられています。
縁起の良い方角や年回りなども気になりますが、12日に1度巡って来る寅の日を引っ越しの日にちにするのは比較的手軽な方法です。新しい生活が幸運への始まりになるように、引っ越しの日を寅の日にしてみてはいかがでしょう。
大きなお金を動かすにも良いとされるので、引っ越しという大きなお金が動く日を寅の日に選んでみるのもおすすめです。
寅の日にやらない方がいいこと
何事においても始まりに良いとされている寅の日ですが、ものごとによってはやらない方がいいこともあります。
寅の日に始めたものごとが大きくなって返ってくるという性質があるため、返ってきてほしくないことについては気をつけた方が良いのです。
ここでは、寅の日にやらない方がいいこと3つについて詳しくお伝えしていきます。
是非一読して、これらのことを寅の日を避けて行うことをおすすめします。
1.プロポーズ・結納・結婚・入籍
寅の日は、良いことも悪いことも帰ってきてしまうと考えられています。
結婚にまつわることは大変おめでたいことです。
しかし、結婚した者が帰ってきてしまうと受け取ることができるため、寅の日にやらないほうがいいこととして知られています。
寅の日は、プロポーズから両家顔合わせ、結納や結婚式、入籍など、あらゆる結婚に関するものごとにはふさわしくない日とされているのです。
パワーの強い寅の日ですが、どんなものごとにも強く作用してしまうため、返ってきてほしくないことについては気をつけた方が良いでしょう。
2.葬式
寅の日にお葬式を行う場合、亡くなった人がこの世に戻ってきてしまうと考えられています。
そのため、なかなか成仏できなくて良くないと言われているのです。寅が千里を巡って戻って来ることが、こうした考えに通じるのでしょう。
できることなら、寅の日のお葬式を避けることをおすすめします。
3.香典を渡す
寅の日は何でも戻るということで、寅の日には香典を渡しても戻って来る、すなわち自分の家にも不幸が訪れ葬式を出すようなってしまうと考えられています。
不幸な出来事が返ってきてしまうのはできれば避けたいものです。
通夜は故人を偲ぶ日なので、寅の日でもかまわないと言われています。寅の日が葬式だった場合、香典を渡すのは葬式の日ではなく、通夜の日に渡すようにすると良いでしょう。
まとめ
寅の日は、毘沙門天の恵みを受け取ることができるパワーあふれる幸運日です。何事も願いが叶えられやすい日として、縁起が良い日ではありますが、トラが千里を巡って返ってくるという言い伝えにより、ものごとが何でも返ってきてしまう特徴を持っていることを知っておきましょう。
支払ったお金などが返ってくることは喜ばしいですが、不幸に通じるものごとが返ってきては困りますね。この部分を忘れずに、寅の日を選ぶことが大切です。
2024年も、寅の日を大切なものごとを始める日に選んで、幸運への第一歩を踏み出してみましょう。